懺悔録(2017.11.23.追記)
これまでに発覚している当方の迂闊をご報告申し上げ、皆様のご寛恕を乞う次第です。
戸惑いを覚えられたお方様にはお詫び申し上げます。
1.
<折形:無免許皆伝>:旧館に掲げております型紙のうち、2015年9月5日の修正報告の後、新たに2件の誤りが判明いたしました(いづれも修正済み)。
・ 第1集:花を包む
<13>:端午蓬菖蒲(『折形大全』)
・ 第4集:各種胡麻塩包み(長方形から折り出すもの)
<06>:胡麻塩(男)-1
2.
先代店主・荒木真喜雄による『包結記』の現代語訳版(淡交社刊)に<少なくとも>二箇所の誤りがあります。
1)『復刻 伊勢貞丈 「包結記」 Ⅰ 翻刻・現代語訳』72頁、
品目一覧に続く本文(活字化)2行目末尾
(誤)「これはちご花礼」 → (正)「これはちご若衆」
原文に句読点がありませんので、文意を正しく読み取ることは(私には)困難ですが、おそらく「ここに示した(水引が掛けられていない)絵図は稚児、または若衆が使う時の姿であり、女房方の用に充てる際には中ほどを水引で結ぶことがある」ということではないかと思います。
2)同じく『Ⅰ 翻刻・現代語訳』95頁、『Ⅱ 再現用図集』63頁、
「あげまき結」の図
原書の絵図に誤りがあるのですが、再現図におきましても修正が施されておりませんでした(なお、この誤りは研究熱心な中学生(当時)の指摘により発覚したものです)。
正しい絵図は次の通り。『結方図解』(国会図書館デジタルコレクションより)を引用いたします。
3.
『日本の折形集』(荒木真喜雄著:淡交社)93頁、
「鷹の緒包」の図・「三」に誤りがあり、その結果として図・「完」において不適切な箇所に線が描かれている状態になっております。
やや小太りになりましたが、次の通り修正すると共に、典拠となった雛形の写真も併せて掲げておきます。
4.
『当流折形大全』に関して、以下3点の修正を行いました。
1)<013:砂金>
1700年に描かれた積物の絵図に次の如きものがあることを思い出しました。(「黄金:下元(?)より大判也.上古は沙金(砂金)」)。
当初、『大全』描かれている図版を誤りではないかとしておりましたが、この絵図が示す通り、下部の折返しを裏側に回して用いた例もあったようです(左右の襞を、それぞれ一箇所から折り出せば、下底部を絵図の如く仕立てることは不可能ではありませんが、上部の様子が異なってしまうでしょう)。
2)<028:色紙>
『奥伝』、貨幣博物館資料とも、やや縦長に描かれてはおりますが、ここでの型紙はいささか程度が過ぎたようです。
型紙自体の修正は行っておりませんが、正方形に仕立て上がる他の二つの型紙を付加しました。いづれもよく知られているものでありましょうけれど・・・。
3)<066-上:鷹の鈴・天筋>
「天筋」なるものを不詳としておりましたが、どうやら「大緒」の構成部品の一つであったようです。
「東京国立博物館デジタルライブラリー」にて公開されている『馬具之記・鷹之具之記』(小笠原長時著、筆写本)、19頁の図にて発見(http://webarchives.tnm.jp/dlib/detail/1905)。
東京国立博物館研究情報アーカイブス:http://webarchives.tnm.jp/
これでは図中のいづれが天筋であるのか判りませんので、手許資料を確認しましたところ『古今要覧稿・第三巻』(原書房)の13頁に次図が掲載されておりました(解説を記している時には見過ごしておりました)。ルビと見てよいのかどうか、横には「マウチ」と記されています。
他に、類似の箇所を「もとをし」、「もとほし」、「架胯(ホロマタゲ)」と記している図版も掲載されていますし、この図にもすぐ下に「此もとをりは瓶子形也.形は色々あり」と記されており、結局のところ「天筋」が如何なる物であるのか、判然とせぬままではありますが、まぁ、とりあえず、「大緒の部品」というところで納得しておきませう。
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ついでながらに・・・、
旧サイトの「結びの手順について」の稿にて『包結記』の片輪結びの図にいささかの疑念ある旨、示唆しておりましたが、寛政8年の筆写本『伊勢家礼式雑書第2巻・「包記」』には、次のような図が描かれておりました(国会図書館デジタルコレクション)。
これは、結び目を設ける際、二度目の交差を、一度目の交差箇所の上方(ほとんどの手引き書が掲げている手順)ではなく、下方で行ったときに現われやすい形を示していると見てよいでしょう(以下の図には真結びの手順を示す写真を含みます)。
・『包結記』刊本の片輪結びの図(上の写真:結び目の上方で輪を設けたときの真結びの様子)
・『包結記』筆写本の片輪結びの図(上の写真:結び目の下方で輪を設けたときの真結びの様子)
いや、何です、単なるご報告でして・・・ m(_ _)m
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